猫の飼い方: 2007年12月アーカイブ



猫を迎える

初めて猫をペットとして飼おうと決心をしたならば、猫を家に迎え入れる前に物心両面のさまざまな準備と覚悟が必要です。可愛いからだとか、みんなが飼っていて流行だから、などという浮ついた気持ちなら、ペットを飼う資格はありません。猫はわりと飼いやすいペットですが、それでもほったらかしにすることはできません。猫を飼うということは、その猫の一生を背負うということです。猫の寿命は15年から20年です、その間、猫はもちろん人間も年を取ります。一緒に遊んであげる時間も必要ですし、その20年の間に転居や環境の変化もあり得ます。年を取ってくると動物病院にかかることもあるでしょう。責任を持ってペットの世話ができるのか、自分で、または家族でよく考えることが必要です。飼う決心がついたら次は自分のライフスタイルにあった猫を探しましょう。一戸建てなのか集合住宅なのか、一人暮らしなのか家族で居住しているのか、一人暮らしだとしたら毎日定時には家に戻る生活なのか、留守がちなのか等の多種多様のライフスタイルに最適な猫を選びましょう。ペットショップに行って、猫を飼うのに必要なペット用品も買い揃えなければなりません。近隣の動物病院や、ペットホテルもチェックしておいた方がいいでしょう。ここでようやく猫を迎え入れるわけですが、精一杯の愛情を注いであげてください。愛情をたくさん与えられたペットは幸せな生涯をおくることができるのです。



猫を手に入れるためのHow to

猫をどうやって手に入れるかということですがまず第一はペットショップでの購入です。この場合はできるだけたくさんのペットショップを回ることをお奨めします。たくさんのペットショップを見て比較して見てください。決定のポイントとなるのは、店内が清潔で嫌な臭いがしないこと、店員の知識が豊富なこと、一つの種類について複数の個体を保有していて選択することが可能なこと、店内のペットが清潔で元気そうなこと、最悪のケースとして購入後すぐに猫が亡くなった場合の保証などがしっかりしていること、等です。もしも飼いたい猫の種類がすでに決まっているのならペットショップよりも、その種類の猫をたくさん育てているブリーダーからの直接購入がいいでしょう。それは、たくさんの中から気に入った一匹を見つけることができるからです。ただ中には悪質なブリーダーもいて人気のある種を多売するために近親交配を続けたり、純血種ではない猫と交配をさせたりして、先天的な病気を持っていたり、短毛の猫なのに成長するに従って毛並みが長くなってしまったりというjこともあります。評判を前もって調べて信頼できるブリーダーを探しましょう。血統書とか猫の種類だとかにあまりこだわらないのであれば、動物管理センター、動物保護団体、動物病院などから飼い主のいない猫を引き取る方法もあります。血統書などなくても愛情を注いであげればペットもきっとあなたの気持ちに応えてくれるはずです。



子猫を飼う

子猫を選ぶには、生後2~3ヶ月が最適だといわれています。これ以上早いと生後すぐに母猫から引き離されており、猫としての社会性や行動の基礎が身についていないことが多く、逆に6ヶ月を過ぎてしまうとペットにしても、人間になつきにくくなってしまいます。また雌雄どちらが飼いやすいかということですが、オスは成長するとマーキングでテリトリーを主張します。この臭いは強烈です。メスだと発情期になると大声で泣きます。どちらも近所迷惑になる場合がありますし、避けたいのであれば動物病院できちんと避妊手術をしておきましょう。これで性的な行動はかなり抑えられます。数多くの中からペットにする子猫を選ぶ時は四肢がしっかりとしていて、人なつこく、また毛並みが美しく、太りすぎずやせすぎていない猫を選びましょう。ペットと飼い主として一緒に生活をするのですから、相性のいい子猫を選びましょう。次に必要なグッズですが、まずトイレ容器と臭いをよく吸収する砂、専用の寝床、ペット用の寝床でなくてもバスケットや段ボール箱でもかまいません。食事用の食器も必要です。餌用と水用と2つ用意しましょう。あとは爪とぎ器とお手入れ用品、これは毛の長さによって変わってきます。さらに子猫は遊ぶことが大好きです。おもちゃも揃えておきましょう。これらは全てペットショップやホームセンター等のペットコーナーで揃えることができます。準備が完了したら子猫を迎えに行きましょう。



子猫の健康管理

ペットとして猫を飼った時、どんな猫でも環境の変化に多かれ少なかれストレスを感じています。こんな状態の時に杓子定規に健康診断を焦ることはありません。特に子猫の場合、新しい環境に慣れるまで食欲が落ちてミルクを飲まなくなったり、気持ちが不安定になって、ひどく怯えて鳴いたり、暴れたりすることもあります。猫があたらしい家庭でペットとして落ち着いてから近くの動物病院で健康診断をしてもらいましょう。もしも寄生虫などが見つかったらすぐに駆虫剤を飲ませて下さい。人間と同じように母猫の母乳で育った子猫はある程度免疫を持っていますがこの免疫は生後1~2ヶ月位で弱くなってきます。ちょうどペットとして引き取られる頃です。健康診断に行ったらワクチンの接種について相談をしておくとよいでしょう。、猫免疫不全ウイルス感染症(FLV/猫エイズ)や猫伝染性腹膜炎など、かかりやすいのにワクチンがなく、しかも感染すると治療法がない病気もありますが、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症(3種混合ワクチン)と、猫白血病ウイルス、クラミジア感染症はワクチンで防ぐことが可能です。一部の地方都市の条例を除いて、猫は犬と違って法的な登録義務はありません。しかしペットとして一緒に生活をする以上、ペットの健康は飼い主が管理しなければなりません。猫が幸福に暮らせることに対する責任はもとより、自分の家のペットが他の人に迷惑をかけないという社会的な責任も同時に発生するのです。



猫の食事

猫は肉食の動物です。日本人は何となく猫といえば魚を食べる、と連想しがちです。もちろん魚は好物ですが、外国では魚よりも肉を食べる動物だととらえられているようです。これは外国では日本ほど魚を食べない、ということも関係していると思われます。まだペットとなる前の野生の猫時代は鼠や鳥を主食としていました。肉だけではなく、骨や内臓も一緒に食べることによって必要な栄養を得ていたのです。ペットの猫も必要な栄養素は同じで、タンパク質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルの5つです。肉、特に高タンパク、高脂肪が重要です。もしも家庭で手作りの食事を与えようと思っているなら、栄養のバランスを考えなければなりません。キャットフードはバランスのとれた、ペットのための総合栄養食品で、5つの栄養素を含んでいます。手作り食が愛情が深くて、キャットフードは手抜きではないか、と思っている方もいるかもしれませんが、決してそうではないのです。本当にペットの身体のことを思うのなら、上手にキャッフードを利用して、時々は手作り食を与えてやれば十分だと思われます。ペット社会の現代、実に多くのキャットフードが販売されています。主食ばかりでなく、おかずともよぶべき副食や、猫用のおやつもあります。猫の食事で大事なことは、量より質ということです。ペットフードだけでは物足りないからと肉や魚を付け足してやることは、決して猫のためになりません。ペットの肥満の原因になるのです。



猫のメタボリックシンドローム

猫も深刻なメタボリックシンドロームの問題を抱えている、というと笑われそうですが、人間と同様ペットもグルメの時代です。しかも室内用ペットとして飼われている猫が増えている昨今では、肥満のペットたちが増えているのです。種類にもよりますが猫の体重は大体3~5kgです。5kgを大幅に超えていたり、明らかに下腹部が下がっている場合は肥満です。ペットが肥満になる原因ですが、まず食事、次に運動不足、さらにストレスが挙げられます。猫の食事は量より質です。可愛いからといって好きなだけ餌を食べさせていたらすぐに太ってしまいます。また、おやつの与えすぎも良くありません。ほんの少し、猫が楽しむだけの量があれば十分なのです。去勢・避妊手術をした猫は発情期に費やすエネルギーが不要なため、普通の食事の量でも肥満になりやすいので注意して下さい。第2の原因についてはこれは室内飼育のペット全体に言えることで、これについては毎日の運動と、頻繁に体重をチェックして管理することで解決できるかと思われます。最も大変なのが最後のストレスで、これもペットの現代病の一つです。これはストレスの原因を明確にして対処していきます。運動不足なら運動をさせなければなりませんし、相手にされていないと感じているのなら愛情を注いで遊んであげなければなりません。逆にかまわれすぎてイライラしているようなら、少し距離をとる必要があります。人間の肥満とペットの肥満、原因も解決法も非常に良く似ているのです。



猫を上手にしつけるには

ペットとして猫を飼うとまずトイレトレーニングをしなければなりません。猫は元来が狩猟動物でしかも夜行性です。あまりにぎやかな空間での排泄は避けましょう。また猫はトイレの後に砂をかけて隠す習性があります。ペットショップなどで販売している猫砂などを敷いてやると割合簡単にしつけることができます。もし可能なら猫を購入したペットショップなどから元々その猫が使っていた砂を分けてもらって混ぜてやると、自分の臭いが残っているのでより早くしつけられます。トイレよりも手がかかりそうなのが食事トレーニングです。前述したように狩猟動物であるため毎日決まった時刻に食事ができるとは限らず、食べられる時にまとめて食べて次の狩猟までなるだけ動かないで過ごす、という生活をしていた猫は、時を経てペットとなっても本来のムラ食いの習性が本能的に残っています。従ってペットとなった現代でも食事の量にはムラがあります。おまけに子猫は遊ぶことが大好きです。だらだらと遊び食べをしないように、時間を決めておいて食べない時には片付けてしまって下さい。それから口をつけないからといって、次々と新しい食物を与えることはやめましょう。猫は食べないでいればそのうち好物が出てくると思ってしまいます。1食くらい抜いても全く影響はありませんし本当に空腹になったら、食べるでしょう。お気づきの方もいらっしゃるかも知れませんが、ペットの食事のしつけといいながら、人間の赤ん坊に授乳や離乳食を教える場合と注意する点は同じなのです。



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